自動化・省人化・品質向上に寄与するシンギュレーション装置FMS4040販売開始のお知らせ
-消耗品の自動交換(半導体パッケージング切断装置として初)により顧客の生産効率を改善-
2023年5月11日
TOWA株式会社は、半導体パッケージング技術の進化にともない高まる生産性の向上・品質の安定化ニーズに応えるシンギュレーション装置※「FMS4040」の開発を完了し、販売を開始しましたのでお知らせいたします。
1.開発の背景
近年、AIの活用範囲の拡大やEV(電気自動車)化など、半導体デバイスの高機能化にともない半導体パッケージの小型化が進んでおります。これらの半導体の多くはモールディング後にシンギュレーション装置で切断されますが、切断用のハブレスブレードは定期的なドレッシング(砥石を使いブレードの切れ味を維持する作業)や交換が必要で、都度、作業員の手で作業が行われておりました。特に、需要が高まる車載用半導体やハイエンド半導体向けの多層基板の切断はブレードの摩耗が早く作業頻度が上がるため、交換作業の煩わしさや作業時間の長さが生産性向上の課題になっていました。FMS4040は、ハブレスブレード交換作業の自動化などシンギュレーション装置で業界初となる機能を備えた装置で、顧客の生産性向上と品質向上に寄与します。 |
2.新製品の特長
(1) | 生産性向上 半導体パッケージ用シンギュレーション装置で業界初のハブレスブレードの交換からドレッシングまで、一連の作業の自動化を実現しました。関連作業にともなう装置停止時間が短縮され、およそ10%の稼働率向上が期待出来ます。 |
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(2) | 省人化・品質安定化 これまで人を介して行っていた作業を自動化することで、専門の作業員の配置が不要となり、省人化が可能です。また、交換時の人的な作業のばらつきやミスも無くなるため、品質の安定化に寄与します。 |
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(3) | 省資源化 装置内部の機構を見直すことで装置稼働時に使用する水使用量と電気使用量を削減。既存機種と比較して、水使用量を40%(年間約8,400トン/1台)、電気使用量を15%(同13,160kw/1台)削減しました。これにより、お客様が負担するランニングコストの削減とCO2排出削減に寄与します。 |
3.その他
既に多数のお客様から引き合いを頂いており、新たな設備投資需要に加え、既存の当社シンギュレーション装置「FMS3040」からの切り替え需要や他社製装置の入れ替え需要を取り込むことで、年間50台以上の販売とシンギュレーション装置市場でのシェア拡大を目指します。 |
※シンギュレーション装置(CSP切断装置とも呼ばれます)は、一括でモールディング(樹脂封止)された半導体デバイスを個々に切り分ける(個片化する)半導体製造装置です。半導体製造の後工程における中核技術の1つであるシンギュレーションは、1990年代から当社が取り組んでいる技術であり、長年培ってきた切断技術に、高速なハンドリング技術や画像検査技術を結合して、高い品質で製品を個片化する装置を提供しています。
以上